2007年12月08日

=試用期間は教育期間です=

   新卒と中途採用を問わず、どの企業も新入社員には試用期間を設けています。

   お客様の就業規則を拝見しますと、試用期間はだいたい3ヶ月で、まれに6ヶ月というところもあります。では試用期間中に会社は新入社員になにをし、新入社員をどう判断すべきなのでしょうか。

  そもそも試用期間とは「ただちに本採用とはせず一定の期間試みに使用し、その期間中に会社の従業員として適格であるか否かを判断する」という期間です。会社が解約権を留保している期間ともいえます。

 会社はこの期間に試用社員の勤務態度、能力、技能、性格等を見て、正式社員として採用するか否かを決定します。その結果が「否」と出た場合には、会社が当人の入社以来「留保していた解約権」を行使することになります。

    一般的には「本採用としない」という表現で本人に通知しますが、法的には解雇をすることになります。従って入社から14日以内に「不適格につき採用せず」と通知したのであれば即時解雇ができますが、15日以降の判断で「否」にとした場合は30日間の解雇予告期間が必要になります。 

   解雇の理由は、正社員の解雇と違い就業規則に定められた解雇事由やよりゆるくても良いとされています。それは採用した当初は当人に関する適切な判定資料を十分に集めることができないこと、当人が会社への順応性があるかどうかが分からないことなどがあるからです。その分会社は当人にたいする身内責任もそれほどないことになります。

   会社側はこの新入社員が会社に合わないと判断したら、即座に不採用決定をして会社の秩序を護らなければなりません。この判断は重要です。

   本採用としない決定を下すには、試用期間中に新入社員へ十分な教育をしていることが前提です。十分な教育をした上で「この社員は使いものにならない」と判断しなければなりません。十分な教育もせずに判断するのは片手落ちになります。 

   以上は法的な解釈ですが、現実問題として新入社員へ仕事の段取りや説明をしなかったり、職場へ配属したときにきちんと紹介しないでいきなり放り込んだりすると、新入社員は孤立してしまい、相談する相手もなく大きなプレッシャーを抱えてしまいます。そして本来はできることもできなくなってしまいます。

   せっかく高い募集費用をかけて採用した者を、現場サイドがいい加減な対応をして使いものにならなくなってしまうのはたまったものではありません。

   新入社員が活きるかどうかは現場での中間管理職の対応ひとつにかかっています。新入社員を活かすには、まず現場で中間管理職が新入社員をきちんと迎え入れ、育てることが先決問題です。

   そのためには中間管理職を対象とした「新入社員と部下の管理方法」教育から始めることをお勧めします。いま経費の中で最も高いのは人件費であり、人材は人財と言われる時代になっています。中小企業は一般的に社員教育に割く時間をとりにくいようですが、これからの時代は社員の質がますます業績を左右すると思われますので、ぜひ中間管理職の研修を実施されるようお勧めいたします。  

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